従来から資産運用の手法として株・FX・バイナリ―オプション取引などが行われてきましたが、近年はこれらに加えて仮想通貨が知られるようになりました。これはインターネット上で仮想のコインを管理・送金することができるプログラムで、特定のホストサーバーを経由せずに利用者間で自由にコイン(データ)の受け渡しができるものです。2009年1月に世界初の仮想通貨として有志によってインターネット上でビットコインの運用が開始され、現在も継続的に取引が行われています。
ビットコインなどの主要な暗号通貨は取引所などで売買が行われるようなり、一定の価値を持つことから「暗号資産」とも呼ばれるようになりました。暗号資産は外貨・電子マネー・有価証券・実物資産(貴金属や不動産など)とは異なり、匿名でオンライン取引が可能であるという特徴があります。このため少ない手数料で国際送金や決済が可能であり、実店舗の支払い以外にもオンラインカジノ・海外FX口座の入出金などに用いられています。ちなみに、2021年にビットコインを自国の法定通貨に定めた国が存在します。
仮想通貨は非常に便利な支払い手段ですが、今は普及の途上にあるので信用が低いという欠点があります。それでも近い将来に世界中で多くの人々の間に普及すれば、値上がりして儲かる可能性が考えられます。ビットコインを含むいくつかの仮想通貨は発行総量の上限が限られていますが、1枚のコインを細かく分割することによって多くの人が保有できる仕組みになっているからです。これから世界中で暗号資産の利用者が増加すれば、コイン1枚あたりの価格が上昇して儲かることになります。将来に値上がりして儲かることが期待できるという理由で、人気を集めている投資先のひとつです。
現在は暗号資産の価値や将来性については懐疑的な見方をする人も少なくありませんが、通貨の強弱チャートを見る限りではビットコインの強さが上昇しているといえます。将来に仮想通貨が経済に及ぼす影響が大きくなることで有望な投資先と考える人がいますが、注意すべき点もあります。暗号資産は発行総量が有限であったり中央銀行や他の特定の組織によって流通量が調節されていないため、日本円や米ドルなどの法定通貨と比べて価格変動が非常に激しいことが知られています。そのため短期間で多額の利益が得られる可能性があるものの、損失を被る危険性もあります。暗号通貨の売買はハイリスク・ハイリターンの投資なので中級・上級者向けの取引であり、初心者は注意が必要です。